5円玉を使った開運方法についてのお話。
開運の話になると、水晶だの吉方位だのと、少々おおげさな世界へ迷いこみがちですが、5円玉なら日常にすっと馴染みます。派手さはありませんが、手のひらに乗る小さな硬貨は、ご縁や金運の象徴として長いあいだ大切にされてきました。
たいした準備もいらず、生活の流れにそっと寄り添ってくれる点が安心材料になります。今の流れを少しだけ整えたいと感じる場面で、5円玉に助けを借りましょう。
なぜ5円玉が開運につながるの?
開運グッズといえば、豪華な御守から、急に流行る金運財布まで幅広くあります。
そのなかで5円玉が静かに支持され続けているのは、根拠と実用性のバランスがちょうどいい場所に収まっているからだと思っています。
なにしろ安くて(安いというか、5円だし)、特別な準備もいりません。日常と相性の良い開運アイテムでもあります。大げさな儀式が苦手な方でも、そっと取り入れやすいところが魅力といえるでしょう。
この項では、5円玉がなぜ運を動かす小さなスイッチとして扱われるのか、理由を順番にお話ししていきます。
【語呂】5円=ご縁
5円だから、ご縁がある……一見するとただのダジャレですが、語呂合わせは遊びのようでいて、人の記憶や行動に影響を与える力を持っています。
「ご縁がある」「ご縁がつながる」と聞いて、少なくともネガティブな気持ちになることは少ないです。
「5円を持っているからご縁(良縁)があり、開運に導かれる」 この心持ちで、金運・仕事運・恋愛運など、縁を広げたい場面の開運アイテムとして選ばれやすいのが5円玉です。
【絵柄】 稲穂・水・歯車が日本の産業を象徴

5円玉には、農業(稲穂)・漁業(水)・工業(歯車)の絵が刻まれています。いずれも「循環」「成長」「動く」といった、運の流れと相性のいいモチーフです。
- 稲穂=育つ
- 水=流れる
- 歯車=回る
開運の世界では、停滞よりも動くものが好まれます。
5円玉は、日常の硬貨でありながら、この三つの象徴が自然に詰まっているため、ただの縁起物ではなく、まるで世界を象徴したようなコインになっている点が強みです。
5円のデザインは、当時の日本の主な産業( 稲穂が農業、水が水産業、歯車が工業)を 表しています。
【穴】先を見通せる
5円玉の中央には、穴が開いています。この穴を「先を見通す穴」として意味づけし、穴から未来を視通す、未来は明るいといった解釈がなされた結果、5円玉は開運効果があるともされます。
人は「先が見える構造」に安心しやすい傾向があります。5円玉を財布に入れておくと落ち着くと語る人が多いのは、5円玉の穴による視覚的な効果が働いているからかもしれません。
【色】いかにも縁起よさげな黄銅色
5円玉の黄銅色は、やわらかな金色の光を帯びています。金運アイテムというと、キラキラ光るものも多いですが、5円玉は「見た目の豪奢感」をピタリと満たしています。
5円玉は金・銀・宝石のような派手さはありませんが、財布の中でほどよく目に留まります。特別な金運グッズと違い、日常的に視界に入るため、意識を向けやすく、続けやすいところが魅力です。
5円玉を開運アイテムとして使う方法
5円玉は、派手な儀式をしなくても扱いやすい開運アイテム。財布に入れるだけでも十分ですが、少し工夫すると、気分の切り替えや行動のスイッチとして役に立ちます。
ここでは、昔から親しまれてきた使い方を中心に、日常に取り入れやすい方法をまとめました。どれも特別な準備はいりません。気が向いたときにそっと試してみるぐらいが自然です。
種銭(たねせん)として使う
5円玉を種銭として扱う方法は、金運アップの定番です。種銭とは、その名前のとおり、お金を育てるための最初の一粒を指します。
「種になるお金」として、5円玉を財布の奥にそっと入れておくと、お金が迷わず戻ってくる…といった考え方です。
種銭は基本的に使わずに持っておくのが鉄則とされます。
お金は「寂しがり屋」と言われるため、種となる5円をお財布にポツンと入れておくと、仲間(=お金)を連れてくる、という発想です。
科学的な根拠はありませんが、財布の整理や金銭管理の動機付けになり、結果として金回りの感覚が整いやすくなります。
ここからは、伝統的な「種銭」や、発展型の種銭など、さまざまな種銭のタイプを紹介します。
5円玉を使うベーシック種銭
「5円=ご縁」とみなし、5円玉をそのまま財布に1枚だけ入れておく開運方法です。硬貨1枚だけなのでお財布は軽いし、負担がないので、最初の一歩に向いています。
115円の種銭
1(吉)と5(富)が組み合わさる種銭として人気のパターンです。
- 100円+10円+5円
- 100円+5円×3枚
など、硬貨の組み合わせは自由。心理的にも「セットで金運を守っている」と思える組み合わせです。
「358」の数字を含めた種銭
風水で好まれる「358」の組み合わせを種銭に利用するやり方です。
- 3=発展
- 5=財運
- 8=飛躍
このうちのどこかに、5円玉を差し込みます。
自分の干支や生年に近い5円玉の種銭
製造年と自分の干支が合う5円玉種銭として持ち歩く開運方法もあります。特別視しやすい種銭は、気持ちの安定につながりやすいです。
5円玉足す純金の縁起物を足してセットにした種銭
5円玉と小さな純金のお守りを組み合わせる方法もあります。金は象徴として強い素材なので、財布に入れておくと視覚的な安心感があります。豪華すぎる必要はなく、薄いプレートのような軽いものでも存在感が出ます。
費用がかかるかわりに、財布に雑なものを入れない習慣が自然に確立される点は大きなメリットです。
どの組み合わせでも共通するのは、 財布の中に「整ったスペース」をつくる という実用的な効果です。気持ちの流れが整うと、お金の扱いも不思議と丁寧になります。種銭は縁起物ですが、生活の節度を作る小さな道具としても優秀です。
赤い糸を通してお守りとして持ち歩く
5円玉に赤い糸を通して持ち歩く開運方法。
赤は「魔除け」「活力」「つながり」などを表す色とされ、5円玉との相性もいいです。「大事な人とのご縁を結ぶ」「お金とのご縁を結ぶ」などの意味合いもあります。
赤い糸と5円玉の組み合わせは視覚的に明るく、持ち主の気分を整える効果が期待できます。
玄関に置く
玄関に5円玉を置く開運方法もアリです。玄関は、外の気配と家の空気が交わる場所です。
掃除が行き届いた玄関を保ちながら、上がり框の端や靴箱の上などに5円玉を置いておくと、運気を呼びこむという考え方があります。
願望を紙に書き、その上に5円玉を置いて寝る
願いを紙に書き、枕元に置く習慣は、思考を整理する手段として昔から使われてきました。さらに、そこに5円玉を載せる作法は、目標をひと晩かけて落ち着かせるような感覚に近いものです。
「金のなる木」に通す

5円玉を植物の「金のなる木」に通すやり方は、昔から続く開運習慣です。
金のなる木は多肉植物で、丸い葉の形が貨幣に似ているため、金運アップの象徴として扱われます。
実際には、植物への負担を最小限にしつつ、節が自然に広がるタイミングを見極めて、5円玉を通すのが大事。無理をすると葉を傷めるので、焦らず、成長のペースに合わせてあげると安心です。
金のなる木は強い植物なので、日当たりと水やりさえ整えば、きちんと応えてくれます。生活の一角に5円玉が揺れる葉があると、視覚的にも「育つお金」を意識しやすくなり、金運だけではなく、仕事や貯蓄習慣のモチベーションにも良い影響が出やすいです。
銭洗い、浄化で開運パワーを戻す
神社での銭洗いや、水で軽く5円玉をすすいで浄化する行動には、心理的なリセット効果があります。
5円玉が曇ってきたり、邪気を放っているように感じたら、軽く水を流して拭き取り、乾かすだけでも十分です。
汚れを落とす作業は、持ち主の気分を整える小さな儀式のようなもの。新しい流れを入れたいときや、運の巡りが重たいと感じる時期に試してみると、気持ちの切り替えが早くなります。
どんな状態の5円玉を使えば開運効果が高い?
5円玉はどれも法的には同じ価値ですが、開運の世界では「同じ5円でも、ちょっとした違いが運の伸びしろを左右する」なんて言われます。
迷信かどうかはひとまず置いておいて、せっかくなら気持ちが前に向く1枚を選びたいですよね。ここでは、実際に多くの人が使っている縁起のよい5円玉のタイプを紹介します。
生まれ年の5円玉
自分の生まれ年と同じ刻印の5円玉は、持ち主と相性が良いとされます。その人の節目や巡りの流れとリンクしやすい、と考えられていて、お守り代わりに財布へ入れる人も多いです。
生まれ年の硬貨は単純にレア度が高いため、手元にあるだけでちょっとした特別感が出ます。特別扱いされると機嫌が良くなるのは、人も5円玉も同じかもしれません。
ピカピカの5円玉
磨いたり、きれいな硬貨を探したりして、ピカピカの状態を好む人もいます。光沢のある5円玉は、象徴的に運の通り道を明るくするという発想です。視覚的にも気持ちが澄むので、金運系のルーティンに組み込みやすいです。
ただ、磨きすぎると、お金を損傷してしまう恐れもあるので、ほどほどが優しいです。磨き行為はあくまで「自分が見て気持ちよい」ラインでOKです。
記念として受け取った5円玉
特別な日に手に入れた5円玉(初詣でのお賽銭から戻ってきたもの、試験当日に財布に入っていたものなど)は、記憶と結びついているぶん、開運アイテムとして扱いやすいです。
意味づけが強いほどパワーが宿りやすいため、何かしらの思い入れがあれば、お守りとして継続的に大事にできます。
人から受け取った5円玉
大事な人や友人、家族から受けとった5円玉は「つながり」を象徴するので、縁・交流・恋愛運を意識したい時に使われます。信頼できる人から渡された5円玉は、心理的にも安心感が強いので、お守りとしての効果を実感しやすいです。
もっとも、知らない人のお釣りから出てきた5円玉でも、ご縁はご縁なので、そこまで神経質にならなくて大丈夫です。運は人見知りしません。
5円玉開運法の注意点
5円玉開運法の注意点の注意点をピックアップしてご紹介します。
大げさに構える必要はありませんが、気持ちよく使い続けるための工夫があると長続きしやすいです。面倒は最小限、効率はそこそこ、気分は上向き。このあたりを意識すると、5円玉も落ち着くはずです。
5円玉は、汚れが気になったら取り換える
黄銅は空気や湿気で変色しやすく、放置すると黒ずみが進みます。くたびれた硬貨そのものに問題はありませんが、見た目が気になると心理的なハリが落ちるので、開運アイテムとしては惜しい状態になります。
「役割を終えた」と判断したら、そっと感謝して手放して、新しい5円玉にチェンジすると気分が前を向きます。硬貨は生き物ではありませんが、こちらの扱い次第で空気が少し変わるように感じられます。
意味づけを盛りすぎない
5円玉はシンプルなお守りです。願望を全部のせにすると、扱う側が息切れします。ほどよい距離感で扱うほうが、生活の中で馴染みます。
重たい祈りを1枚に集中させるより、軽い願望を小さく積み重ねたほうが現実的です。5円玉は万能のスーパーヒーローではないので、気軽な相棒くらいの位置付けで十分な働きをします。
人間関係の象徴として使う場合は、思いつめない
「ご縁」を象徴させる扱い方は人気ですが、人との関係にリンクさせると、変化のたびに一喜一憂しやすくなります。5円玉が何も悪さをしていないのに、責任を背負わせてしまうと疲れます。
縁の象徴として持ち歩くのは良いですが、心が揺れやすいタイミングでは、意味づけをゆるめておくと気持ちが安定します。ゆるく握って、ゆるく持つ。硬貨にも自分にも優しい扱いです。
無理に長期間使い続けない
5円玉に限らず、開運アイテムは新陳代謝のような感覚で入れ替えても問題ありません。モノの気配が停滞してきたと感じたら、あっさり取り換える判断も悪くないです。
硬貨は流通する運命を背負っているので、退役させると意外に活き活きと旅立っていきます。こちらも新しい1枚を迎えれば、気分に余白が生まれます。

