「コーヒー代、地味にかかるなあ……」
毎日1〜2杯でも、1か月で数万円。1年で考えると結構な金額。
そこで今回は、コーヒー代の節約方法と、むしろ「実は、コーヒーを飲まなくても満足できる方法がある」というセコいライフハック……否、本質的な切り口もご紹介します。
【ド定番】よくある自宅コーヒー代の節約アイデア
まずは定番の「コーヒー節約ワザ」をざっと紹介します。
節約方法 | ポイント |
業務スーパー PB品を使う | 1杯10〜15円までコストダウンできる |
豆をまとめ買い+冷凍保存 | 割安&香りもキープできる |
ペーパーフィルターをやめて金属フィルターに | 長期的にフィルター代の節約に |
こうした方法ももちろん効果はある。
でも……それでも毎日飲むとそれなりにお金はかかるし、定番すぎておもしろくないですなあ。
そもそも論:コーヒーを飲みたいのではなく、休みたいだけではないか
考えてみると、私はコーヒーが好きなのではない。
疲れたとき、気分が乗らないとき、何となく淹れる。
手を止める理由がほしい。
「淹れる行為」自体が、日常の中のちょっとした余白になる。
そして、香りが立った瞬間、ようやく私は「ああ、ここにいたのだ」と、自分の所在を確かめる。
つまり、私はコーヒーを飲んでいるのではなく、コーヒーの香りに救われているのだ。
コーヒー=気分転換のトリガーになっているだけとも言える。
であれば、飲まなくてもいいのではないか。香りだけで、もう十分なのではないか?
【新習慣】コーヒーかすの香りでリフレッシュ
そこで試したのが、飲み終わったコーヒーかすの「香り」を使って気分転換する方法。
やり方はシンプル
- コーヒーを淹れたあとの「かす」を小皿や瓶に移す
- 休憩タイミングでその香りをふっと嗅ぐ
- そのまま水(白湯)をひと口飲む
これだけで、驚くほどスッと気分が切り替わる。
作業の区切りや午後のけだるい時間に、瓶のフタを開けて、ふっと香りをかぐ。
ついでに水をひと口飲むと、何やらリセットされた気がする。
飲んでいないのに飲んだ気がするのだから、我ながら得をした気分だ。
貧乏くさいのは、ご愛敬。
なぜ「香るだけ」で気分が変わるのか?
- 香りは脳の奥(大脳辺縁系)に直接働きかけるので、即効性がある
- コーヒーの香りにはリラックス&覚醒のW効果があるとされている
- 飲まなくても「香っただけで満足」できることが意外と多い
「飲まないコーヒー」でコーヒー代+ストレス減
コーヒーというものは、飲んでいる間よりも、淹れるまでの時間の方が豊かであるように思われる。
お湯を沸かし、豆の香りを嗅ぎ、やかましくも慎ましい湯気をながめていると、何か非常に良いことをしている気分になる。
しかし、良い気分になるには、それなりの代償が必要。
豆は減るし、フィルターも使い捨て。カフェインは一日に何杯も取っていいものでもない。
私のように、年中家の中でじっとしているような者にとっては、コーヒーとはむしろ「習慣という名の散財」である。
そこで「飲まないコーヒー」タイム。
コーヒーの香りだけの時間を続けていると、不思議と満たされた気持ちになる。
ああ、自分はコーヒーを飲まなくてもよかったのだ、と知る。
コーヒーを飲まないことで満たされる。
使わないことで救われる。
正直、この方法は、実にささやかで、地味で、貧乏くさく、だれにも言いたくない節約法である。
だが、コーヒー代が減るだけでなく、集中力も戻り、自己満足という栄養も補給できる。
「何もしないで得をする」ことなど、人生においてめったに無い。
けれど、飲まないで香るというだけで、少しの幸福が得られるなら、私はもうしばらく、この香るだけの珈琲生活を続けてみようと思う。